ここでは実際に映画「プリデスティネーション」を見ての評価と感想を書いています。
あらすじやネタばれもあるので下にスクロールする場合は注意してください。
プリデスティネーションの評価・・・3つ星
原 題: Predestination
製作年: 2014年
製作国: オーストラリア
出演者: イーサン・ホーク サラ・スヌーク ノア・テイラー
: クリストファー・カービイ クリス・ソマーズ
監 督: マイケル・スピエリッグ ピーター・スピエリッグ
製 作: パディ・マクドナルド ティム・マクガハン マイケル・スピエリッグ
脚 本: マイケル・スピエリッグ ピーター・スピエリッグ
原 作: ロバート・A.ハインライン
「デイブレイカー」のスピエリッグ兄弟が再びイーサン・ホークを主演に迎え、SFの巨匠ロバート・A・ハインラインの短編『輪廻の蛇』を映画化したタイムパラドックス・サスペンス。共演はオーストラリア期待の若手女優セーラ・スヌーク。1970年11月6日、ニューヨーク。場末のバーに現われた青年ジョンは、バーテンダーの男に自らの数奇な身の上を語って聞かせる。青年の告白に同情したバーテンダーは、あることを条件に、彼に復讐のチャンスを与えると提案、2人で7年前へとタイムスリップする。なんと、バーテンダーは未来から来た時空警察のエージェントだったのだ。そして、この仕事からの引退を決意した彼は、自分の後釜にジョンを据えようとしていたのだが…。(TUTAYA Onlineより引用)
感想/レビュー
タイムトラベル系の映画は個人的に好きなのでこの作品も見てみました。
率直な感想は思っていたよりもいまいちでした。
タイムトラベルにはタイムパラドックスが当たり前のようにからんできますが、この作品はそれがかなりヤバい感じでした。
考え出したらきりがない・・・、作中でも言っているセリフですが「卵がさきか、ニワトリが先か」。
本作品はまさにこれを考えさせられる作品でした。
・・・というか回想部分が長すぎて本編に行くまでにつかれました(笑)。
出演者にはフッテージなどに出演しているイーサン・ホーク、スティーブ・ジョブズなどに出演しているサラ・スヌーク、チャーリーとチョコレート工場などに出演しているノア・テイラー、アイアン・スカイなどに出演しているクリストファー・カービイらが起用されていました。
オーストラリアの作品なのでオーストラリアの俳優が起用されていましたね。
ノア・テイラーはゲーム・オブ・スローンズにも出ていた俳優さんでした。
プリデスティネーション予告編動画(これからみようと思っている方に)
以下からはネタばれになりますので注意してください。
内容はタイムマシンにより過去に起きた大きな犯罪を食い止めるというもの。
1985年、誰もが夢見たタイムマシンが発明される。
これにより過去の犯罪を食い止める時空警察が設立される。
時空警察のエージェント(イーサン・ホーク)が歴史上最悪の爆弾魔であるフィズル・ボマーを追っていた。
フィズル・ボマーによる犯行を突き止めたエージェントは爆弾を見つけ解除しようとするがそこへフィズル・ボマーがやってきて邪魔をされる。
結果、爆弾の処理には成功するもののエージェントは重傷を負ってしまい顔に重度のやけどを負ってしまう。
エージェントは力を振り絞ってタイムマシンを拾おうとするが、そこへ何者かが近づいてくる。
謎の人物はエージェントにタイムマシンを取る力添えをしてくれた。
エージェントは現代に戻り治療を受けることになる。
数日後、回復したエージェントは自分の顔が全く別のものに代わっていることに違和感を覚えたがすぐに慣れた。
その後エージェントに最後の指令が下される。
エージェントが最後のミッションでやってきたのは1970年だった。
エージェントはバーテンダーに身を変えある人物を待っていた。
1970年11月6日、ニューヨークのあるバーに一人の男(サラ・スヌーク)がやってくる。
バーテンダーが話を聞くとその男は作家であり、未婚の母というペンネームで雑誌に執筆しているのだという。
ただその内容は女性目線のものであり男性である彼にどうしてそのようなものがかけるのかバーテンダーは不思議がった。
するとその男は自分の過去を語り始めたのである。
彼は最初女性としてこの世に生を受けていた。
1945年9月13日男は孤児院に捨てられていたのだという。
彼はジェーンとなずけられ他の子供と同じように育てられたが、自分に違和感を感じながら生きていた。
女の子でありながら女性らしいことよりも喧嘩などをよくしたためである。
同年代の他の子がどんどん里親に引き取られていく中、自分だけはなかなか引き取り手が見つからなかった。
そんな時ロバートソン(ノア・テイラー)という男がジェーンを訪ねてくる。
ロバートソンは化学などに強い優秀な女性を探しているようで、彼が所属している組織への入団を勧めてきた。
ジェーンは自分の能力が生かせるかもしれないと感じ、ロバートソンの組織のテストを受けることに。
ジェーンは他のだれよりも優秀だったがここでもやはり一人だけ浮くことになる。
ある時喧嘩をしたジェーンは精密検査を受けることになり、重大な事実が発覚するがそれはジェーンに伝えられないまま組織には不適格だと告げられる。
ただロバートソンはいつか必ずジェーンを復帰させると言ったが、その後彼が現れることはなかった。
その後ジェーンは働きながら学校に行くことなる。
ジェーンはそこで見知らぬ男性と出会い、恋におちる。
これまで誰とも気の合わなかったジェーンだったが、その男性とは気があったためである。
ジェーンはその男と男女の関係にまでなるが、その後男は姿を消してしまう。
また裏切られたと思ったジェーンはこの時から誰も信用しようとはしなくなった。
行くあてがなくなったジェーンはかつてのロバートソンの言葉を信じ彼を頼ろうとするが、自分が身ごもっていることが発覚する。
ジェーンは一人でその子供を産み育てることを決意する。
だが運命は残酷だった。
ジェーンは子供を無事に出産するが、医者がジェーンにあることを伝えてくる。
医者は遠まわしに精密検査を受けたことがあるかと聞いてきた。
ジェーンは受けたことがあるが何も言われたことがないと答える。
すると医者はジェーンの体は普通の人とは違い、女性器と男性器があると言ってきたのである。
医者は今回の出産で子宮から大量の出血をしてしまい子宮を摘出しなければならず、残った男性器を復元したと言ってきた。
つまりジェーンはこれから男性として生きていくことになるのだという。
ショックを隠しきれなかったジェーンだったが、子供のために生きていくことを決意したジェーン。
だがジェーンに更に追い打ちをかけるよ出来事が起こる。
何者かに子供がさらわれてしまったのである。
生きる目的を失ったジェーン。
更に体はだんだん男のものになっていく。
ジェーンはジョンと名前を変えた。
そして今度は男としてロバートソンの組織に入れないかと再び門をたたく。
しかしジェーンとしての記録が全て残っていたため当然のように門前払いされてしまう。
その後ジョンはタイプライターとして働くことに。
そこである雑誌を見ていると告白話がやたら好評だということに気が付く。
その程度なら書けると思ったジョンはあらゆる雑誌を研究し自分でも執筆を始める。
これが未婚の母の誕生だったのである。
話を聞き終えたバーテンダーはジョンに実は彼のことはすべて知っていると打ち明ける。
そして目の前に復讐したい相手がいて、更に殺してもおとがめなしとわかっていたらどうすると尋ねた。
ジョンは絶対に殺すと答え、バーテンダーはジョンをバーの奥に連れて行った。
復讐をさせてやるというのである。
そしてバーテンダーはそれがすんだら自分の後を継げとジョンに言った。
バーテンダーの最後のミッションとは自らの後継者を導くことだったのである。
またバーテンダーはジョンがジェーンだったときに知り合った男性こそがフィズル・ボマーだと思っていた。
つまりジョンが復讐したいと思っている相手がフィズル・ボマーの可能性があったのである。
バーテンダーの話に半信半疑のジョンだったが、バーテンダーは実際にタイムマシンでジェーンが男と出会った1970年にタイムスリップした。
バーテンダーは手際よく準備を整えると、ジョンに着替えと金を渡し注意事項を説明した。
ジョンは服を着替えるとジェーンに会う前の男を殺しに向かう。
だがジェーンがであった男は自分だったのである。
ジェーンは初めて話の合う男に出会い恋に落ちる。
ただ話が合うのは相手が自分自身なので当然だった。
しかしその後は歴史通り進んでいく。
一方、バーテンダーはフィズル・ボマーを逮捕することがどうしてもあきらめられず、命令違反を犯してタイムスリップしてしまう。
バーテンダーがやってきたのはかつて自分の顔がフィズル・ボマーの爆弾によって焼け落ちた時だった。
バーテンダーはそこでフィズル・ボマーと対峙することになるが、返り討ちにあってしまう。
そして過去の自分の顔が焼け落ちるのを目の当たりにする。
バーテンダーは苦しむ自分を見てそっとタイムマシンを彼の方へ寄せてやった。
あの時助けてくれたのは自分だったのである。
傷の回復を終えたバーテンダーは1964年のある病院へと足を運ぶ。
そこへロバートソンがやってきて「未来への種はまき損ねるな。頼んだぞ。」と言い残し消える。
バーテンダーは生まれたばかりの赤ちゃんのいる部屋に行き、ジェーンの産んだ赤ちゃんを連れさった。
バーテンダーは赤ちゃんを連れ1945年にタイムスリップし、孤児院に置いてきたのである。
なんとジェーンの子供を誘拐したのはバーテンダーだったのだ。
その後再びジョンの元へ帰ったバーテンダーはジョンを連れて現代に戻る。
数回のジャンプで疲弊したジョンは治療室へと運ばれる。
最後の仕事を終えたバーテンダーはロバートソンに1975年のニューヨークで余生を送ると伝える。
その年はフィズル・ボマーによる史上最悪の爆破事件があった年である。
バーテンダーはなんとしてもフィズル・ボマーを捕まえたかったのである。
だがロバートソンはフィズル・ボマーを擁護するように、奴がいたから組織が成長し多くの人が救えることになったと言った。
しかしバーテンダーはそれを聞いても納得できなかった。
バーテンダーは最後のタイムスリップを終えるとタイムマシンは機能を停止すると言われる。
また最後にフィズル・ボマーのフィズル・ボマーの手がかりだと言われ封筒を渡される。
バーテンダーはその封筒を持って1975年にタイムスリップしていった。
だがロバートソンの言っていたこととは違い、タイムマシンはエラーを起こし機能が停止されることはなかった。
バーテンダーはその時代で再びタイプライターの仕事を始める。
しかしある時何気なくロバートソンからもらった封筒を見てみた。
するとフィズル・ボマーの足跡が書かれた紙が入っており、ロバートソンから足跡をたどれというメッセージが付け加えられていた。
これを見たバーテンダーはある重大な事実に気がつかされる。
バーテンダーはすぐに資料に書いてあったコインランドリーに向かった。
するとそこにいたのは年老いた自分だった。
なんとフィズル・ボマーは自分自身だったのである。
バーテンダーは未来の自分の話を全く信じようとせず、その場で射殺してしまう。
だがこれが引き金となりフィズル・ボマーが誕生する。
バーテンダーはジェーンに再び会いたいという気持ちを抑えきれず、犯行に及んでいくのだった。
・・・という感じです。
まさしくタイムパラドックスの極致といった感じですね。
考えれば考えるほど頭がこんがらがっていきます。
最終的には全てが自分だったというオチ。。
卵が先か、ニワトリが先か・・・・。
難しい話でしたね。
以上がプリデスティネーションの感想とレビューでした。